V.ガーナ体験談 (10)

「You are invited」直訳すると「あなたは招待されました」この言葉がガーナで頻繁に使われます。 どのような場面で使われるかというと、誰かが何か物を食べている時に近くにいるとこの様に言われま す。要するに「あなたもお一ついかがですか?」という意味で、大概は「No thank you:結構です」と 答えれば特に問題ありません。 そのガーナ文化を知らなかった私は道で歩きながら茹トウモロコシを食べているとガーナ人の知人に遭 遇しました。「こんにちは!お元気ですか?」と挨拶をして通り過ぎようとすると「お前は私を招待し ないのか」と言われました。「こんな食べかけの物をくれだなんて…」と不愉快に思いつつ4分の1程度 を折って手渡しました。手渡された知人は「ありがとう」と言いながら受けとり、去っていきました。 その後、「You are invited」は、ただの挨拶でガーナの文化だということを知りました。 ガーナでは食べ物は自分だけで独占するのではなく、みんなで分け合うのだということをあらわしてい るようです。 私の日本人の友人はガーナでバスに乗り、隣に座っていた見ず知らずのガーナ人からこの言葉を言われ て「ちょうだい」ともらって食べたそうですが…。

(P戸 由美)