V.ガーナ体験談 (6)

街を歩いていると何かの儀式に遭遇しました。 木で出来たパトカーの形をしたものを人々が取り囲んでいたので、様子を覗っていると葬儀だというこ とが分かりました。ガーナの一部の地域ではお棺の形を亡くなった方の職業やその方にちなんだ形にす るそうです。パトカーのお棺ということは警察官の方が殉職されたのでは?と恐る恐る尋ねてみると元 警察官だった80歳過ぎの方が病死されたとの事でした。 他にもどんな形のものがあるのか興味をもち、お棺を作る大工さんの作業場へ見学に行きました。する と、生前飛行機に乗りたかった方の夢を叶えるために飛行機型のもの、子だくさんの方へその象徴であ る鶏型のもの、亡くなられた方の好物だったパイナップル型のもの、職業にちなんだドライヤーや携帯 電話、注射器型のもの等がありました。 日本と違って火葬ではなく土葬だからお棺に強くこだわりを持っているのでしょうか??シンプルな形 のものでも色が塗られ、綺麗に装飾がほどこされていました。 このようなお棺に10万円以上もの大金をかけていることにとても衝撃を受けました。

(瀬戸 由美)