IV.事業場における治療と職業生活の両立支援について
昨年2月にがん、脳卒中、心疾患、糖尿病、肝炎などの治療が必要な疾病を抱える労働者に対して、 事業場において適切な就業上の措置や治療に対する配慮が行われるよう、事業場における治療と職業 生活の両立支援のガイドラインが公表されました。 昨今がんは、治療技術の進歩等により、「不治の病」から「長く付き合う病気」に変化しております。 よって、仕事をしながら治療を続けることが可能な状況となっております。しかし実際には、仕事上 の理由で適切な治療を受けることができないケースが少なくありません。また、事業所側としても、 治療と職業生活の両立における労務管理に悩む事業所も増えてきています。 そんな中、ガイドラインが公表されました。 ガイドラインの概要は以下のとおりになります。 (治療と職業生活の両立支援を行うための環境整備) ・労働者や管理者に対する研修等による意識啓発について ・労働者が安心して相談・申出を行える相談窓口の明確化について ・短時間の治療が定期的に繰り返される場合などについて ・主治医に対して業務内容等を提供するための様式や主治医から就業上の措置等に関する意見を求め るための様式の整備について ・事業場ごとの衛生委員会等における調査審議について 他にも、治療と職業生活の両立支援の進め方やがん等に関する治療と職業生活の両立支援にあたって の留意事項等が記載されておりますので、くわしくは厚生労働省、各都道府県のHPをご覧ください。(社会保険労務士)