II.リフォームと税の優遇制度
新築住宅や一定の中古住宅を購入したときに、住宅ローン控除を受けられることはよく知られています。
しかし、リフォームをした場合にもローン控除や税額控除が受けられることは、あまり知られていない
ようです。
今回から4回にわたってリフォームに関する税の優遇策についてまとめます。
【住宅ローン控除(新築)】
まず住宅ローンを利用して新築または新築住宅を購入した場合の住宅ローン控除ですが、ローンの年末
残高の1%(注1)を所得税額から控除する制度です。
(注1 取得年度によって1%未満になる場合もあります。)
この制度を受けられる主な要件は次のとおりです。
@ 取得する住宅の床面積が50u以上
A 床面積の2分の1以上が自己の居住用
B 合計所得金額3000万円以下
C 10年以上のローン
また、所得税から控除しきれない場合には住民税から控除することができます(限度額あり)
【住宅ローン控除(中古住宅)】
中古住宅を購入した場合でも一定の要件にあてはまる場合には住宅ローン控除を受けることができます。
@〜C 新築の場合と同じ
D 築20年以内(マンションの場合は25年以内)
E Dに該当しない住宅であっても、耐震基準に適合する建物であること
F DEに該当しない場合であっても、取得前に耐震改修の申請をし、居住の日までに耐震基準に適合
する証明がある場合
耐震基準に適合しない建物であっても耐震リフォームを行うことによって住宅ローン控除が受けられる
場合があるのですね。
ただし、税の優遇制度を受けるための要件はかなり複雑ですので必ず専門家とご相談してください。
次回以降で中古住宅に増改築を行った場合やローンを利用しないでリフォームを行った場合の優遇策に
ついてまとめていきます。