V.女は歌詞、男はメロディ

ある日の早朝のこと。ラジオから杏里さんの歌う「悲しみが止まらない」という曲が流れているのを耳 にした。歌詞がこの時間帯にふさわしい楽曲なのかと疑問に思ったのではあるが、チョッと別のことを 思い出した。 誰が言ったのかは忘れたが、「女は歌詞、男はメロディで楽曲を評価する」という説だ。 昨季からフィギュアスケートではボーカル入りの楽曲の使用が解禁された。もし、この説が正しいとす れば、各選手がどんな楽曲選択をするのかが興味深い。ボーカル=歌詞ということには必ずしもならな いのかもしれないが、それによって演技の幅が広がるのであれば、ファンにとっては楽しみが増えるこ とにはなるのだろう。 ちなみに、私の登場曲はボーカル入りの楽曲であるにもかかわらず、個人的には、なぜか歌詞よりもメ ロディを重視して楽曲選択をしてきたような気がする。歌詞かメロディーかというよりも、歌詞のない 楽曲を好んできた結果であろう。 今年もクリスマスソングが街で流れる季節が到来した。どんな楽曲を数多く耳にすることができるのか が大変楽しみだ。ことクリスマスソングに限っては、ボーカル入りに圧倒的に軍配が上がると思うのは 我ながらとても不思議ではあるが・・・。

(覆面ライター 辛見 寿々丸)