V.ノーベル賞受賞者のスピーチ
「今年こそ英語にチャレンジ、あるいは再チャレンジ」と思っている方も多いのではないでしょうか。 そう思うわけは、昨年のノーベル賞受賞者の方々の存在です。 まず、史上最年少で平和賞を受賞したマララさん。 受賞決定後に、以前国連本部でスピーチした彼女の姿を幾度となく拝見する機会がありました。そこで 演説する彼女の発する英語は非常に力強く訴えかけるものがありました。 彼女は人権運動家という肩書を持っていますが、17歳という若さにしてすでに運動家としてはベテラン なのだそうです。若いけどベテラン=「えなり君」?と思ってしまうレベルの私ですが、さすがに国連 での演説には胸を打たれるものがありました。 ついで、物理学賞を受賞した日本人の中村・天野両教授の存在です。お二人とも大変失礼ながら、とて も流暢とは言えず、さらに文法的にもおかしな英語だと思うのですが、その内容はどうだったでしょう か。 「あなたの英語はあなたの日本語を超えない」という言葉があるようですが、さすがノーベル賞受賞者 のお二人のスピーチからは英語がどうのこうのという次元では到底はかることのできない奥深いものが ありました。日本では、なにかにつけ「英語の壁」があるとよく言われますが、お二人にはそんなもの をはるかに超越した何かを感じたのでした。(覆面ライター 辛見 寿々丸)