I.2015年 税について考えよう
あけましておめでとうございます。
消費税の増税の延期の是非を問うとして行われた衆議院選挙は自民党の大勝利で終わりました。
消費税率の10%へのアップについて各種世論調査では延期に賛成という意見が圧倒的に多かったです。
確かに実質賃金があがらない中、消費税アップは生活を圧迫します。それでは消費税を上げなければど
うなるのでしょうか。
私は租税教室の講師として小中高の学生に税金についての講義を行っています。その時のキーワードと
しているのは「公平」です。
奇しくも安倍首相が言ったように「税は民主主義の基礎」です。安倍首相はだからこそ解散して消費税
率アップの是非について民意を問うと言っていました。
首相の本音がどうであるかはさておき、税は国家権力が国民の財産権を侵害するものです。
だからこそ、その集め方と使い方については国家権力によって一方的に決められるのではなく、公平に
民主的に決められることが重要だと思うのです。
消費税を上げなければ、その分の財源は少なくなります。年々増え続ける社会保障費の負担はどんどん
次世代へ先送りされます。子育て支援や女性の活用支援などは後回しになります。
35人学級は40人学級に戻されることになりそうです。
増え続ける医療費や子育ての負担をだれが、どのように負担するのか。若い世代にツケを回していいの
か。
2015年には消費税の税率アップは延期されますが相続税、所得税は引き上げられます。
一方、法人税率はさらに引き下げられる様子です。
2015年の幕開けともに公平な税負担、公正・効率的な税の使い方について私たちも真剣に考えてい
かなければならないと思います。