V.ルール作りは将来を考えて

プロ野球界はいよいよクライマックスを迎えていますが、今夏の甲子園での高校生たちの熱い戦いも記 憶に新しいところです。その高校野球の世界で今年は専門家の間からその特徴として二つの点が挙げら れました。 第一点は、右投げ左打ちの選手が非常に多かったこと。 もう一点は、いわゆるエースで4番という選手が少なかったことです。 第一点目の右投げ左打ちの選手が多かった理由は、出場した高校生たちがメジャーリーグで活躍するイ チロー選手や松井秀喜氏を子供のころからリアルタイムで見てきた世代であることが大きな理由の一つ であることは間違いないでしょう。 打撃面で右打ちより左打ちが有利かどうかはわかりませんが、守備面では左投げとなるとポジションが 限定されてしまうという不利があります。 もうひとつのエースで4番という選手の減少については、現在プロの世界で二刀流を実践している大谷 選手のようなタイプの選手がめっきり減ったということです。 高校野球では連戦が続けば、投手は連投を余儀なくされ、結果として故障してしまうという姿をよく見 かけます。それを避けるためには、複数の投手を擁して戦わざるを得ないというのが大きな理由ではな いかと思います。 ファンとしては息詰まる延長戦や再試合のような熱戦を見たいものですが、子供たちの将来を考えると それも酷なことです。 高野連には子供たちの将来を台無しにしてしまわないようなルール作りを切に望みたいと思います。 それによって高校野球の魅力が失われるとも到底思えません。

(覆面ライター 辛見 寿々丸)