II.「起業文化」を定着させる
一躍お茶の間のスター?となった「ののちゃん」ですが、自らの公約で税金の無駄遣いをなくし、世の
中を変えると訴えていたにもかかわらずご自身にとっては何とも皮肉な結論になってしまいました。し
かし、国政や身近なことについては大きな関心を寄せる私たちでしたが、地方議会や地方議員にもキチ
ンと関心を持たなければならないということを反面教師として教えてくれた「ののちゃん」には感謝し
なければならないのかもしれません◆少子高齢化の最先進国?である我が国において、今後の税や社会
保険費の負担増は避けることはできません。とすれば、効率的な運営や予算措置、そしてあってはなら
ないのはこれらのお金の無駄遣いです。そういった意味でも、これらについて大きな関心と積極的な関
与が一人ひとりに求められる時代であるともいえます。負担増を嘆くばかりではなく、逆に建設的な考
えが必要だともいえます◆最近、お客様からのご相談に対応させていただいて、我が国の行政がいかに
縦割りなのかということについて改めて感じることが多くなりました。いまさらという感じがしないで
もありませんが、コンプライアンス重視の姿勢そのものは良いとしても疑問を感じることが多いのもこ
れまた事実です。政府では、起業したばかりの企業に対して起業時に行わなければならない行政手続き
をワンストップで可能にする方針を打ち出してはいますが、現状では特定の企業のみを対象としている
ようであまり期待できそうもありません◆我が国に「起業文化」を定着させることが、日本経済を活性
化し成長させる方法の一つであることは疑う余地はないと思います。しかしながら、現状では手続きや
規制の複雑さに二の足を踏んでしまうというのがその実態です。規制や行政手続きについてはどこどこ、
資金的支援など経営支援についてはどこどこといったように、せっかく素晴らしいアイデアを持った人
がいてもそれを生かす仕組みになっているとは到底思えません◆各専門家に依頼すれば解決することも
多々あるでしょうが、費用面が大きなハードルになってきます。国や銀行などで専門家とのマッチング
を行う事業をやっていますのでそちらも活用してみて下さい。