I.簡易課税制度の見直しについて対応できていますか
消費税率のアップに伴い簡易課税制度が見直されることになりました。
【簡易課税制度】
消費税の納付税額は、原則は次のように計算します。
課税売上高(税抜き)×6.3% − 課税仕入高(税込み)×6.3/108
しかし、事業者の事務負担軽減のため、その課税期間の前々年又は前々事業年度の課税売上高が5,000
万円以下で、簡易課税制度の適用を受ける旨の届出書を事前に提出している事業者は、実際の課税仕入
れ等の税額を計算することなく、課税売上高のみから仕入控除税額の計算を行うことができる簡易課税
制度の適用を受けることができます。
この制度では、控除できる仕入税額を課税売上高に対する税額の一定割合とするというものです。
この一定割合をみなし仕入率といいます。
【みなし仕入率の見直し】
平成27年4月1日以降に開始する課税期間から以下の業種についてみなし仕入れ率が変更になります。
@金融業、保険業
→第4種事業(みなし仕入率60%)から第5種事業(みなし仕入率50%)に
A不動産業
→第5種事業(みなし仕入率50%)から第6種事業(みなし仕入率40%)に
【経過措置】
平成26年9月30日までに「簡易課税制度選択届出書」を提出した事業者については平成27年4月
1日以降の課税期間であっても簡易課税の適用対象期間の初日から2年を経過する日までに開始する課
税期間については従来のみなし仕入れ率が適用されます。これは簡易課税の適用開始から2年間は簡易
課税をやめたくてもやめられないためです。