IV.消費税の経過措置とは!?

今年の4月より、消費税が8%に引き上げられます。 消費税の税率が変わるとなると、仕事上でも日常生活でも影響を受けない方はいないのではないかと思 います。 前回の消費税増税の際に、増税前の駆け込み需要や、その反動で増税後の大幅な落ち込みがあったため、 今回はそのようなアップダウンの無いよう、消費税の引き上げ前後に関連していくつかの経過措置が発 表されています。比較的単価の大きい、建設・工事やソフトウェアの開発以外にも、書籍の予約販売、 商品の通信販売、旅客等運賃の対価、電気・ガス・水道等の対価についても経過措置の内容に含まれて います。 雑誌の年間購読などの契約を増税前に行い、その対価の全部又は一部を領収している場合には、書籍の 引き渡しを増税後に行っても、その取引については増税前の税率を適用します。 一般に、テレビ、インターネット、カタログ等を通じて販売条件を提示し、売買契約の申し込みを受け る、通信販売に関しては、事業者が指定日前までにその販売価格の条件提示を行い、施行日前に申し込 みを受けた場合には、その商品の引渡しを4月1日以降に行っても、その取引に関しては旧税率を適用 します。 旅客等に関しては、増税前に領収したもの、例えば「出張などで国内線の旅客運賃を早割でおさえた」 場合に関しては、実際に搭乗するのが増税後でも、旧税率の取り扱いになります。 電気・ガス・水道等の料金は事業者の定めた検針基準に基づき料金の請求がされるため、施行日にまた がって供給される料金に関しては、施行日以後の部分も含めて、旧税率のままでよいとされています。 ここであげたもの以外でも、経過措置になっているものは数多くあります。何がその対象になるのか、 一度国税庁のHP等で確認しておいたほうが良いのではないでしょうか。

(企業会計アドバイザー 米山 裕子)