IV.育児休業制度とは??

イクメンということばもだいぶ世の中に浸透し、これから結婚出産をしようとする人たちを含め、男女 ともに育児に対する関心が高まっているようです。そんな中、その期間を3年まで延長しようという プランも出ている育児休業ですが、実際どのような制度なのでしょうか。 育児休業制度では、労働者は申し出ることにより、子が1歳に達するまでの間、育児休業をすることが できると定めています。対象となるのは、育児休業に入る前の2年間のうち、11日以上働いた月が 12ヶ月以上ある人です。これはママだけでなくパパも(男女を問わず)取得することができ、パート・ 派遣・契約社員などの期間雇用者でも、1年以上働いていて、子が1歳に達する日を超えて引き続き 雇用される見込みがあれば取得可能です。 産休中に会社から給料が出ない場合は、休業補償として健康保険から出産手当金が出ます。ただしフル タイムで働いていたとしても国民健康保険の方にはこの制度はありません。 育児休業に入ってからは、育児休業給付金が雇用保険から支払われます。(このため雇用保険を支払っ ていたことが支給の条件になります。)金額は今のところ、休業前の給与の50%×育休月数となって います。 産前産後休業の場合は、健康保険料と厚生年金保険料の支払がありますが、育児休業中はその支払はな くなります。もちろん被保険者のままです。ただしこれは、申請をした場合のみであり、遡っては適用 されないので、育児休業に入るまでに手続きを済ませておきましょう。 会社員であれば、その手続きを会社が行ってくれることが多いかもしれませんが、自分でも知っておけ ばきっと役に立つのではないでしょうか。

(企業会計アドバイザー 米山 裕子)