V.東洋の魔女

今年は、テレビ放送開始から60周年という節目の年になるそうです。 各家庭にテレビの普及が進んだ大きな要因の一つが、東京での五輪開催であったことはよく知られて います。 しかし、なぜか「東洋の魔女」と称された女子バレーボールチームのソ連との決勝戦のフルタイム映像は ずっと存在しないとされてきました。その時の平均視聴率が歴代のスポーツ中継番組の第1位であったに もかかわらずです。 昨年11月のことだったでしょうか。この映像が見つかったと報じられ、しかも今年テレビでオンエアー されると知ったときに、日本中の誰もがぜひ見てみたいと思ったことでしょう。もちろん、私もその中の 一人です。 この事実が報じられる前だったと思います。 ラジオ深夜便という番組でそのチームのキャプテンでありセッターでもあった河西さんが登場されたこと がありました。そのお話の中で、ロンドン五輪の全日本チームのセッターを務めた竹下さんについてチョ ッとだけ触れた場面がありました。 正確には記憶していませんが、こんな内容だったと思います。 「竹下選手は偉いですよね。コートを走り回って難しいボールでもトスを上げているんですから。 私は、自分のところに返ってきたボールしかトスを上げませんでした。」 その時でした。魔女と呼ばれた河西さんを中心とするチームのプレースタイルは一体どんなものだったのか。 どうしても彼女たちの映像が見たいと思ったのです。 そして、年も明け今年の1月2日。ついにその映像を見ることが叶いました。 すでに多くの方がご覧になったこととは思いますが、そのプレースタイルとは? 次号に続きます。 

(覆面ライター 辛見 寿々丸)