IV.経理のプロを目指そう (8)

私たちが生活をしていく中で、一番身近な税金と言えば、消費税が思い浮かぶのではないでしょうか? 2015年度までの段階的な引き上げも決まり、何かと話題に上がる税金でもあります。 消費税はどんな会社にも関係する税金であり、免税など一部の例外を除き、ほぼすべての会社が課税さ れる仕組みになっています。 消費税の原則課税では仕訳ごとに消費税処理を行うことが原則です。そのため、日常の経理での間違い が最終的な消費税計算につながってしまう可能性があり、日々確実な消費税処理を行う必要があります。 基本的に消費税とは、販売先から預かった消費税を、消費者に代わり間接的に税務署に納付するだけな ので、消費税を事業者が負担するということはありません。 そして、流通の各段階において何度も消費税が課税されることのないように納付すべき消費税は「預か った消費税」から「支払った消費税」を控除した金額と決められています。 ほとんどの取引が課税の対象となりますが、一部不課税取引となるものもあり、国外取引や無償取引の 他、補助金・助成金や寄付金・損害賠償金・保険金・配当金など基本通達に規定される特殊な取引は不 課税とされます。 また、資産の貸付け等、課税取引対象のものでも、店舗や事務所等の賃貸は課税でも、住宅の賃貸は非 課税取引になる等、なかなか複雑です。 経理担当者としては、取引要件を満たさないものは不課税取引ということ、何が非課税取引に当てはま るのかということをしっかりと頭に入れて会計処理を行っていくことが大切です。 基本的な知識をマスターし一歩進んだ会計処理を行っていきましょう。

(企業会計アドバイザー 米山 裕子)