IV.経理のプロを目指そう (5)
「資金繰り」とは、予定される支払と代金の回収のタイミングを見計らい、資金が不足する場合には借入などに よって資金不足を補いながら会社の支払業務を円滑に行うことをいいます。 これは経理実務の中でも重要なスキルの一つです。 目的に応じた一定期間の会社の資金の流れを予想し、その対象期間の資金状況を把握することで資金の調達から その資金の投下回収という流れが止まらないように、しっかりコントロールすること、その為に自社の毎月のお 金の流れと残高のパターンをしっかり理解することが大切です。 その上で、1年間→3ヶ月→月々→毎月の資金繰りの予測と計画をおこなっていきます。 資金繰りの管理のポイントは、手形を切って支払をしている場合では切った手形の支払日までの資金繰りを、 またそうでない場合には3カ月先までの資金繰りを予測して、必要な資金手当てをしていきます。 さらに資金調達の為にも、銀行などとコミュニケーションを重ね、情報を収集して、お金を借りる方法について 知識を増やしていきましょう。 そして、資金繰りは事前管理が重要です、資金繰り表を作成し管理していきましょう。 この表を毎月作成するようにし、近い将来のキャッシュの流れのイメージを常に確認できるようにすることが重 要です。 また、この資料は銀行への説明の為の資料としての役割もあります。 お金の出入りをしっかりと事前に把握し、コントロールできる経理のプロを目指していきましょう。(企業会計アドバイザー 米山 裕子)