I.これで子育て支援といえるのか

まだまだ紆余曲折はありそうですが、こども手当は廃止の方向でまとまりそうです。 そして所得制限つきの児童手当が復活する雲行きです。 その結果所得制限にひっかかる子育て世帯では増税になってしまいます。 それはなぜでしょうか。 こども手当の導入にともない年少扶養控除が廃止されたからです。 年少扶養控除額は所得税で38万円、住民税で33万円でした。 年少扶養控除の廃止により年収が1000万円で子供が一人の世帯の場合、所得税が約11.4万円、住民税が約3.3 万円増額になりました。(諸条件によって異なります) これまでは、こども手当が月額1万3千円(年額156,000円)あったのでかろうじてプラスでしたが、こども手当 が廃止もしくは減額になれば確実に手取りはマイナスでしょう。 高収入の世帯の税負担が重くなるのは、ある意味しかたのない事だと思いますが、出すものだけ出させるけど、同じ子育 て世帯でももらえるものはもらえないというのでは、社会で子育てをするという理念からはずれてしまいます。 子育て支援にかかる財源を同じ子育て世帯の増税によってまかなうというのでは、真の子育て支援とはいえないと思いま す。 ますます少子化が進まないように、ある程度、公平な支援策を考えてほしいものです。

(税理士・CFP 廣崎 英子) HP:横浜の税理士 廣崎英子税理士事務所

II.世界経済の大転換期

▲東日本大震災により大変な試練を迎えているわが国ですが、海外でも異変が起きています。しかも、それがGDP世界 第1位と第2位の国となれば尋常な事態ではありません。米中両国の世界に与える影響力はあらゆる分野において、あま りにも大きいものがあります▲まずは中国の高速鉄道事故。事故発生直後の当局の対応は論外ですが、現地メディアの取 扱い方も従前とは大きく異なっているような気がします。この背景には、来年国家主導者の交代を迎える中国の権力闘争 があるとの憶測もあります▲北アフリカで起こった政変は記憶に新しいことです。当初、中国ではそんなことはないだろ うと言われていましたが、どうもそう簡単に片付けることはできないようです。万が一、この中国で大きな政変があった らそれは大変です。世界情勢はどんなことになるのか想像もつきません▲他国のことをとやかく言うつもりはありません が、やはりこの国も各国が求めているように民主化やGDP世界第2位という経済力に恥じない責任が求められます。一 党独裁の下で進める政策のスピードはものすごいものがあります。しかし、多くの歪みが生じてしまうのも事実です。当 局もおそらく、何らかの方法でソフトランディングを図ってゆくことを模索しているのではないでしょうか▲続いて米国 です。米国債が史上初めて格下げされました。全世界に衝撃が走ったわけですが、米国も来年は大統領選挙の年になりま す。格下げを行ったS&P社は、政治的な混乱を嫌う傾向があることでよく知られてはいますが、今回の債務問題での混 乱は異常でした。無用に過激なチキンレースが繰り広げられてしまいました▲今年は、いわゆるニクソン・ショックによ り金本位制度が終焉して40年になります。米国では他国の外務大臣に相当するポストが国務大臣というなんとも不思議 な国でもあります。ドルを基軸通貨として世界経済に君臨してきた米国ですが、その信認は大きく揺るいでいます。世界 経済の大きな転換期とも言えるのではないでしょうか▲現在の国内事情を考えるととかく内向きになりがちですが、こん なときだからこそ、海外にも目を配っておくことが大事になってくるのだと思います。単に現状だけでなく、その背景や 歴史についても知っておくことはいろいろと学ぶ点が多いのも事実です。

(財務アナリスト 浦邊 謙佑) HP:ぜいりし.com 浦邊剛至税理士・行政書士事務所 ブログ:会計事務所の一日

III.パソコンで作る 手書きDM用葉書

お客様の来店後にお出しするDMに、接客した店員さんの一言があれば次の来店につながることが期待できますね。今回 は、手書きのメッセージを書くスペースのある葉書DMをWordで作ってみましょう。下の例をご覧ください。吹き出 しは「オートシェイプ」の「角丸四角形吹き出し」を選択。『今月のオススメ』のロゴは、ワードアートにPOP体フォ ントで作成しました。この例では店名を右下に小さく入れていますが、目立たせたい場合は、吹き出しより上にワードア ートで入れましょう。店名や会社名のロゴのデータがある場合は「四角形」を配置し「塗りつぶし効果」の「図」でデー タのファイル名を指定します。また、イラストの代わりに店員さんやマスコットキャラクターの写真を使えばよりオリジ ナリティのあるDMになります。是非お試しください。

(Webデザイナー 三嶋 由紀江)

IV.消費税法の仕入税額控除における                 95%ルールの見直し

平成23年度の税制改正において、消費税の仕入税額控除における95%ルールの見直しがありました。 この95%ルールは、仕入税額控除の計算において、その課税期間中の課税売上割合が95%以上であれば、課税期間中の課 税売上げに係る消費税額から、その課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税額の全額を控除できる制度です。本来、課税 売上げに係る消費税額から控除される消費税額は、その課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税額のうち課税売上げに対 応する部分に限られるべきですが、非課税売上に係る消費税額も控除できるという益税の問題がありました。 民間のシンクタンクの試算によると、業種別に財務諸表データから課税売上割合や課税仕入れ額等を推計した上で、資本 金1億円以上の大企業に対し95%ルールの適用ができないものとした場合、大企業全体で年間2,700億円程度の増税になる と試算しています。 なお、この適用の対象となるのは課税期間の課税売上高が5億円超の事業者です。課税期間の課税売上高が5億円以下の事 業者については、今までと変わりません。 また、消費税には益税に対し損税の問題もあります。例えば、医療機関が薬や医療機器などを購入した場合には消費税を 支払っています。しかし、この購入した薬や医療機器などを、社会保険診療等の消費税が非課税となる診療のために用い た場合には最終消費者である患者から消費税は支払われません。この支払った消費税は非課税売上に対応するものですの で、課税売上割合が低くなる医療機関においては仕入税額控除ができません。よって消費税の支払損となります。医療に 対する消費税を非課税とするのであれば、国への納税も生じないような仕組みを作るべきではないだろうかといわれてい ます。

(企業会計コンサルタント 比留川 益朗)

V.健康診断は受けましたか?

事業主には使用する従業員の健康管理を把握する義務が法律により規定されています。1年に1度は健康診断を受けて、体 の変化を事前に把握する事が病気の予防に繋がります。 私も先日健康診断に行ってきました。体の成績表のように感じてしまい、結果がくると歳を重ねる毎に緊張が増してしま います。 自分の体は自分で守るものです。定期的に健康診断を受けましょう! アメリカでは肥満が社会問題となっています。大人だけではなく子供の肥満も増加しており、米疾病対策センター(CDC) によると、20歳未満の肥満児は同年代の17%にのぼり、1980年から3倍に増えているそうです。肥満の原因となっている のは、ファーストフードなどの食事に偏る貧困家庭が問題であるようです。肥満児の対策として、深刻な肥満児は親元か ら離して施設などに預けるべきだ、との研究者の意見があり米国内では賛否両論が起きています。 肥満の原因はやはり 食生活と運動不足から起こるものであると思います。日本の食生活が世界でも注目されていますが、もっと世界の食文化 に日本食が生かされればと思います。規則正しく食べ、適度に運動をしていつまでも若々しい体を保って行きましょう! (8/2朝日新聞記事より)

(ファイナンシャルプランナー 小林 裕美)