II.国家の成長戦略 依存から自立へ
▲最近チョッと驚いたことがありました。先月取り上げた「日本のバランスシート」のことです。いつものように、
財務省のHPを覗いてみると、なんと08年度=平成21年3月31日現在のものが掲載されているではないですか。
例年、9月ごろと記憶していたのでビックリしたのです。相変わらず、遅いのには間違いないのですが。▲極端なお
話をします。心身ともに健全なある若者(大学生)がいます。彼は、就職活動を一生懸命したのですが、内定を一社
ももらうことができませんでした。そして、就職が決まらないまま大学卒業を迎えてしまったのです。困った彼は、
生活保護を申請しました。無事受給が決定し、何とかお金の面では生活のめどがたったのです。▲ところが、ここか
らが問題です。その彼は、就職活動はあきらめ、毎日ゲームに明け暮れる日々を送り始めました。懸命に就職しよう
としたのですが、どこからも内定がもらえず、自信を喪失してしまったのです。▲何が、彼に欠けているのでしょう
か。就職できなかったのは仕方がありません。しかし、彼は「自立」という考えや気持ちが薄かったのではないでし
ょうか。逆に、「依存」という考えが大きかったのかもしれません。▲自立と依存。何か、わが国の大きなテーマの
ようにも思えるのです。現在の景気や雇用の問題をどうにかしなければならないことは間違いありません。極端な若
者にも登場してもらいました。この彼が、キチンと自立できる仕組みを創ってあげることが大事だと思います。もし
、こうしたシステムがしっかりと構築されていたならば、若者もゲームに明け暮れる日々を送ることなく、就職活動
を続けていたはずです。景気や雇用の問題は、その若者のせいではありませんから。▲先の参院選では、なんだか争
点が良くわからないというより、消費税になぜか注目が集まってしまいました。財政再建のために消費税増税を行う
という考えは理解できません。国の借金が積みあがったのは消費税率が日本は低いからだとでもいいたいのでしょう
か。国家としての「成長戦略=自立」なしに「バラマキ=(国債)依存」をやった結果だと思うのですが。