III.3D技術の進化

映画「アバター」の大ヒットの影響もあって一気に普及が進んできている3D技術ですが、平面上に映した画像や 映像を立体的に見る方法は昔から研究されてきました。要は左右の目の視差で感じている立体感を人工的に再現す るということです。これまで、異なる画像を左右の目で赤と青のフィルタを通して見る方式や、下の写真のように 2枚の画像を並べて左目で左の画像、右目で右の画像(またはその逆)を見る方式などがありました。 最近映画館で見られるものは1フレームごとの画像を細かく区切って右目用と左目用の画像を交互に並べ、偏光板 を使った専用グラスを使って見る方式が多いと思います。 今年になって続々と発売され始めた3Dテレビでは、左右の映像を交互に高速再生し、それと同期して交互に開閉 する専用グラスで見るフレームシーケンシャル方式が主流のようです。 PCでも3Dに対応したモデルが各社の今夏の主力商品になるようです。ゲーム機では裸眼立体視機能を備えた製 品が発表されました。 今後3Dが定着するかはコンテンツにかかっていると思われます。撮影機器や制作の技術も進歩し、サッカーワー ルドカップの3D中継や2Dで撮影された旧作映画を3Dに変換してのリバイバル上映が行われています。家庭用 の3Dビデオカメラも発売されるでしょう。今後の動向が注目されるところです。

(Webデザイナー 三嶋 由紀江)