III.エア看板と次世代ETC

 9月にiPhoneアプリ「セカイカメラ」がリリースされました。  カメラを通してディスプレイで風景を見ると、その場所に関連した「エアタグ」がふわふわ浮かんでいて、  それをクリックすると関連した写真や説明を見ることができるのです。  このアプリはユーザーには無料で提供し、収益をあげるためには「エア看板」という広告システム等を  検討しているそうです。「エア看板」はユーザー情報を見て、その人に適した広告を表示できるようです。  近くにいる人の中で、その広告を必要としている人に対して情報を送ることができるわけですね。  このように現実の風景等に情報を重ねる技術は「AR(拡張現実)技術」と呼ばれています。  これに近いものとしては「次世代ETC」が数年前からDSRC(専用狭域通信)という技術を応用して  研究・開発されつつあります。  こちらは現行の道路料金だけでなくガソリンスタンドや駐車場やドライブスルーでの決済にも使えるよう  になるということですが、周辺の渋滞や事故の情報を知ることができたり、駐車場に入ったときに空いて  いる区画へ誘導してくれたりもするそうです。移動中や目的地の近くで行われているイベントや、購入  できる商品やサービスについての情報も受信することができるようになります。  自宅でパソコンの前に居ながら外の世界の情報を浴びているだけではなく、外に出てその場所ごとの情報  に飛び込んでいける世界が実現しようとしているのかもしれません。

(Webデザイナー)