IV.出産育児一時金が42万円に引き上げされます。

 当初、出産育児一時金は35万円でした。  今年1月に、産科医療補償制度に加入している医療機関・助産所で出産した方には、その掛金分として  3万円増額しました。そして10月、出産に係る実勢費用が約39万円であることを鑑み、4万円増額  し合計42万円となります。  また同時に、病院と被保険者が直接契約をすることで、その42万円が医療機関に直接支払われる制度  も開始しました。    いままでも「受取代理制度」という似たような制度がありました。  しかし、用紙を保険者(社会保険事務所、健康保険組合、市町村等)からもらい、医療機関に記入して  もらってから再度保険者に提出するなど、手続きが煩雑だったので苦情もきていたようです。  今回は被保険者と医療機関とで直接契約して手続き終了なので、だいぶ利用しやすくなります。  ちなみに医療機関への支払が42万円未満であれば、差額は被保険者に戻ってきます。  きちんと領収書の額は確認してくださいね。  また、帝王切開等高額な手術が必要になるのがあらかじめ分かっている場合、事前に保険者に「限度額  適用認定申請」をしておくと、窓口での支払を自己限度額までにとどめることができます。その手続き  については、各保険者(保険証に記載してあります)に問い合わせしてください。

(社会保険労務士・JCDA認定キャリアカウンセラー 後藤 雅世) ブログ:中小事業主と社労士受験生を応援する社労士日記