I.ころばぬ先の杖

 夏休みに入ってから、台風や地震などの災害が相次いでおこっています。  8月11日には地震と台風が同時に中部地方を襲うという悲劇もありました。  今回の地震ではテレビや家具の転倒により怪我をした方や割れた食器等を踏んで怪我をされた方が多い  そうです。    日ごろからの家具の転倒防止対策などの必要性をあらためて感じました。  ところで皆さんは地震保険には加入していますか。  地震保険は1966年に制定された「地震保険に係る法律」に基づき政府が再保険を引き受けている  公共性の高い保険です。    現在のところ地震保険の加入率は2割程度です。地震は怖いけれどいつくるかわからないものに毎年、  何万円もかけられないというのが実情でしょう。  しかし、政府の地震調査委員会は東海大地震が今後30年以内に発生する確率を87%と試算して  いるそうです。    30年以内にはかなり高い確率で東海地震が発生すると推測されるのです。地震保険は警戒宣言が  だされた後では契約することができません。また、火災保険に付帯して契約する必要がありますが  ローンが終わっていて火災保険に入っていない家もあるようです。  今いちど、火災保険と地震保険について見直しをしてみてはいかがでしょうか。  2004年に発生した中越地震では68名の方がなくなり1万6000棟もの家屋が全壊し、いまだ  生活の再建のめどが立たない方が多くいるようです。    地震がおきる前に家や家具などの耐震性をチェックするとともに、万一、地震がおきて家が全壊して  しまった場合のその後の生活についてシミュレーションをしておくと安心ではないでしょうか。  

(CFP 廣崎 英子)