II.走るグローバル化

 ブエナビスタ、そしてウオッカ。その走りっぷりは驚きです。  何の話かって?失礼しました。競馬の話題です。  両馬とも女の子です。特にウオッカ。多少のハンディをもらっているとはいえ、男子を蹴散らしてしまう  わけですから、もう女王の称号の方がふさわしいかもしれません。  どうして、競馬の話題がここに出てくるのか不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。詳しいことは省きます  が、この世界もいろいろな面でグローバル化しているのです。  突然話を変えます。NYダウ。よくニュースなどで耳にする指数です。NYダウは、米国を代表する30の  有力企業で構成されています。今回、この構成銘柄の入れ替えがありました。  自動車大手のゼネラル・モーターズと銀行大手シティグループが除外され、ネットワーク機器大手のシスコ  システムズと保険大手のトラベラーズが加わりました。  除外された2社は、日本でも非常に有名な会社です。99年に、あのマイクロソフトとインテルが加わって  いますから、米国の産業構造の変化を象徴しているといえるでしょう。なにせ、自動車メーカー株が消える  わけですから。新聞では、ダウ構成銘柄から自動車メーカーが消えるのは、84年ぶりと報じていますから、  大きな変革の時期なんだなと改めて思ってしまいます。  にもかかわらず、、米国の個人消費だけで、全世界のGDP合計の約20%を占めるという事実。現状では、  米国消費者の行動が全世界の景気に影響を与えるわけですから、米国の様々な指標に関心が向かうのも無理は  ないわけです。  先月号で、グローバル化した市場という概念について少し触れました。あくまでも個人的な考えですが、  この市場自体が間違っていることが多く、徐々にそれが修練された結果として概ね正しく機能しているのでは  ないかという気がします。    つまり、需要と供給の関係だけで決定されるのが理論的なのですが、様々な思惑から投機マネーが入って  きたり、ということもあるわけです。もちろん、デリバティブの影響も大です。  ワークライフバランスという考え方については、特段説明の必要はないと思います。問題は、どうしたら改善  できるかです。  それと、利他という考え方。企業の決算書を角度を変えて分析することが、最もわかりやすいのではないかと  いう気がします。  さらに、私たちが苦手としているところや勘違いしてしまっているところ(というよりは慣れていないところ  といったほうが適切だと思います)について、次月以降考えてみたいと思います。

(税理士 浦邊 謙佑)


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