II.オールジャパン!その2
− − 前号からの続きです − − 急速な景気悪化が続く今だからこそ、日本が腰をすえて緊急に取り組まなければならない課題に ついて私も考えてみました。 そこで浮かんだのは極論かもしれませんが、次の二つでした。 (1)食料自給率をあげること (2)社会保障制度を本当の意味で拡充すること 誠に申し訳ないのですが、両分野について私は専門家でもなんでもありません。 確かに、早急に取り組むべき課題はたくさんあります。しかし、私のたどり着いた結論は、この二点でした。 今後、様々な景気対策が打ち出されてくるとともに、各企業もいろいろな行動を起こしてくるはずです。 しかし、おそらく根本的な解決にはならないような気がしています。 話を元に戻します。 まず、食料自給率の問題。カロリーベースでは、40lと計算されるようですが、日本人の食生活の 変化も大きく関係あるようで、米食中心の昔ながらの食生活にするとかなり自給率があがるという試算 があるそうです。 ただ、食生活を大きく変えるというのは、あまり現実的ではありません。 それよりも、農業をもっと育成していこうという話です。どうしてこういった産業が衰退してしまうのか。 様々な規制も多く、政策の問題もありますが、専業で農業を行ってもなかなか生活ができないというのが 一番の問題でしょう。 この国の農業のポテンシャルはすごいと言われているのですからなおさら残念です。 きちんと産業として成り立っている国もたくさんありますし、特に先進国では、年々この自給率は向上 しています。 軍事に関する安全保障については、議論が活発であるにもかかわらず、こと食料に関する問題については、 一部でしか議論されていないのではないのかという印象を受けます。 食料の問題も安全保障の問題であるにもかかわらず不思議な気がします。 農業を育成するといっても、一朝一夕に可能なことではないでしょう。技術を身につけるといっても5年 10年という期間は要するわけですから。 しかしながら、やりたいという人や企業はかなりいるんだと思います。そういった人や企業に参入を促す ような施策を積極的に講ずる絶好の時期だと思います。 − − 次号に続きます − −(税理士 浦邊 謙佑)