IV.仕事中の熱中症には気をつけましょう!

 今年は梅雨明け前から連日の暑さですね。昨年の猛暑を考えると、今年の夏の暑さ、どうなるのか不安に  思う方も多いと思います。  最近では周知されてきた「熱中症」。昨年、労働時間中、熱中症の死亡・休業事故は東京労働局管内で22件  もおきています。  屋外での作業だけでなく屋内での作業中でもおきることも。  <昨年の熱中症が原因の死亡・休業事故発生事例>   ・既存ビルでシート防水端末のシーリングの施工中、休憩のため座り込んだ後、眼の焦点が定まらず、    心肺停止状態→熱中症により死亡(建設工事業)   ・そば屋の厨房作業が終了し、更衣室で着替えた後、気分が悪くなる→熱中症により休業7日(飲食店)   ・マンション建設現場で交通誘導の警備業務を行っていたところ、昼過ぎになって手が震えだし痙攣→    熱中症により休業1ヶ月(警備業)  また、熱中症まではいかないものの、私も昨年夏、クーラーのきいた屋内と炎天下の屋外の出入りを繰り  返し、具合が悪くなったことがあります。  では、熱中症による事故を防ぐために会社は、どうすればよいのでしょうか?   ・日よけや通風をよくするための設備の設置や作業中の適宜散水   ・水分、塩分の補給のためのスポーツドリンクや氷、冷たいおしぼりなどの物品の備付   ・十分な休憩時間や作業休止時間の確保   ・作業開始前、作業中の巡視による作業者の健康状態の把握  もし、かかってしまったら、涼しい場所で安静にし、水分をとらせ、直ちに病院で医師の手当てを受け  させましょう。  健康に仕事をして、楽しい夏休みを過ごしましょうね。 (参考資料:東京労働局労働基準部労働衛生課パンフレット)

(社会保険労務士・JCDA認定キャリアカウンセラー 後藤 雅世)