II.何やってんだ(`д´)

とうとう、ガソリン税の暫定税率が失効しました。国の予算は、既に自然成立しているわけですから、 歳入=収入が決まらないまま歳出=支出が決まってしまうという極めておかしなことが起こる結果 になりました。 しかしながら、その他の点については、国民生活に多大な影響を与えるということから与野党で合意 が行われました。その内容については、国税庁のホームページで公開されています。 「税こそ政治」というテーマを先月取り上げましたが、実は、昨年の大連立構想には消費税の増税が 大きなテーマの一つだったのではないかという観測が根強くあります。「増税みんなでやれば怖くない」 といった発想でしょうか?しかし、それでは困る。しっかり論議を尽くした上で我々国民にも きちん と説明をした上で民意を問う=選挙というというステップが必要ではないでしょうか。大連立 という 安易な選択は、わが国にとって極めて危険なこと、極論すれば自爆行為になってしまう。 日本は民主主義国家のはず。残念ながら?政権交代のない国でもありますが、昨年の参議院選挙の結果 も全く無視されてしまうということにもなりかねません。 ねじれ国会の中での税制の論議を通じ、あきれた実態が次々と明らかになっています。もちろん、 大きく評価できることです。だからといって、期限までに一定の結論に至らないのはなぜか。 海外からは、「何も決められない国」とか「何が起こるかわからない国」といった評価を受けている ようですが、もっとものような気がします。なにしろ、国会は3月中、事実上の空転状態。あわてた 結果の与野党の合意。あまりにも遅すぎて、税制に絡んで、右往左往する事業者や消費者・地方公共 団体を多く生み出す結果になったわけです。 そもそもガソリンの値段は、税金だけが原因で決まるものではない。もっと広い視野で、論議が 行われることを期待したはずでしたが、残念な結果だったようです。

(税理士 浦邊 謙佑)